目次
AIに「おすすめのLLMO対策ツール」と聞いても決まらない
最初に、手っ取り早い方法を試してみました。AIに聞けばいいのではないか、という方法です。
ChatGPT・Claude・Geminiに「おすすめのLLMO対策ツールを教えて」と投げ、さらにGEO・AIO・AEO・AI検索対策と、言葉だけを入れ替えて5通り聞きました。返ってきたのはのべ151件、重複を除いて105種です。
そして、5つの言い方すべてに共通して挙がったツールは3つだけでした。GEOで聞くとMEOのツールが、AIOで聞くと通常のSEOツールが並びます。公式サイトにたどり着けないツール名も混ざっていました。
つまり、AIの回答は候補を知る手がかりにはなっても、選ぶ根拠にはなりません。この計測の詳細は言葉だけ変えて5回聞いた記事に書きました。
選ぶ基準は、自分で持つしかありません。
価格より先に見る7つのポイント
いずれも、業種ごとに計測を続けるなかで「これがないと判断できない」と分かった項目です。
いくつのAIを見ているか
ChatGPTだけでは、実態の3分の1しか見えません
1回きりか、続けて測るか
AIの回答は毎回変わります。1回の結果は判断材料になりません
紹介文の中身まで分かるか
名前が挙がっていても、説明が間違っていることがあります
AIが参照したサイトが分かるか
どこを直すかは、参照元が分からないと決まりません
数字で終わるか、次の一手まで出るか
言及率だけ渡されても、何を書けばいいかは分かりません
前後で比較できるか
直したあと、同じ条件で測り直せないと効果が読めません
質問を誰が設計するか
結果を最も左右するのが、ここです
価格は、この7つを確かめたあとで構いません。7つのうち3つしか満たさないツールと、7つ満たすツールの月額を比べても、安いか高いかは決まらないからです。順に見ていきます。
いくつのAIを見ているか
ChatGPTだけを見ているツールは、実態の一部しか映しません。業種ごとに計測した結果がこちらです。
| 業種 | 挙がった数 | 3つのAIすべてに挙がった数 |
|---|---|---|
| 美容クリニック(都内) | 92院 | 0院 |
| 不動産(世田谷区) | 118社 | 2社 |
| 税理士(渋谷区・港区) | 134事務所 | 3事務所 |
どの業種でも、3つのAIに共通して挙がる会社はごくわずかです。ChatGPTで出ていなくてもGeminiには出ている、という状態が普通に起きています。1つのAIだけを見て「出ていない」と判断すると、すでに取れている場所を見落とします。
最低でもChatGPT・Claude・Geminiの3つ。Perplexityなど他のAIも見られるなら、それに越したことはありません。
1回きりか、続けて測るか
スポット診断型のサービスもあります。1回調べて、レポートが出て終わる形です。これは判断材料になりません。
2026年7月に公開されたGEO研究45本のレビューでは、同じ質問を繰り返しても引用されるサイトの重なりは日ごとに0.34〜0.42程度にとどまるとされ、1つの質問につき7〜8回の反復計測が出発点として推奨されています。
自分たちで経験した話
AGEO-SCOPE自身の計測で、ChatGPTでの言及率が0%から40%に上がった週がありました。サイトに料金を明記した直後です。効果が出たと思いました。
ところが2週間後に同じ質問で測り直すと、社名を含まない質問での言及は12回中0件。元に戻っていました。あのとき1回の結果だけを見て「施策が効いた」と判断していたら、間違った方向に時間を使っていたことになります。
毎週1回の計測なら、7〜8回分がたまるまでおよそ2ヶ月です。続けられる形になっているかどうかを確認してください。
紹介文の中身まで分かるか
言及率だけを追っていると、見逃すものがあります。
前述のレビューでは、複数のAIを横断して調べたとき引用元によって完全に裏づけられていた文は約51%と報告され、「引用は、信頼性も内容の裏づけも意味しない」とまとめられています。名前が挙がったことと、正しく紹介されたことは別だということです。
こちらも自分たちの話
2026年9月、ChatGPTに「AGEO-SCOPEとはどんなサービス?」と社名を名指しで聞いたところ、返ってきた説明がこれでした。
AI技術を活用した画像認識・物体検知ソリューションで、目視による検査業務を効率化し、品質向上を支援するサービス
まったくの別物です。同じ質問で、ClaudeとGeminiは正しく説明していました。言及率の数字だけを見ていたら、この1件は「言及あり」として正解に数えられていました。
AIが返した文章そのものを確認できるかどうか。ここは必ず見てください。
AIが参照したサイトが分かるか
「自社が出ていない」と分かっても、どこを直せばいいかは別の情報が要ります。AIが何を読んで答えているかです。
7業種でリンク450件を分類したところ、参照先は業種によってまったく違いました。
- 税理士は82%、美容クリニックは78%が各社の公式サイト
- 不動産は34%。最も多かったのはGoogleマップで28件
- BtoB SaaSは48%。比較サイトや他社の記事が半分を占める
不動産でサイトの文章をいくら整えても、AIが見ているのがGoogleマップなら届きません。参照元が分かって初めて、手をつける場所が決まります。詳しくは450件を分類した記事にまとめました。
分析から改善提案まで、1つのツールで
AGEO-SCOPEは、言及率を記録するだけのツールではありません。AIが読んでいたサイトを記録し、上位の会社と自社サイトを突き合わせて、次に書き足す内容まで提案します。
数字で終わるか、次の一手まで出るか
ここが、使い続けられるかどうかの分かれ目になります。
「言及率12%、エリア内19位」と表示されたとして、翌日から何をすればいいか。数字を読み解いて施策に変換する作業が残るなら、結局その部分を外注するか、自分で勉強することになります。一人で運営している会社や、Web担当者がいない事業者にとっては、ここで止まります。
提案が出るツールでも、中身を見てください。「コンテンツを充実させましょう」「構造化データを入れましょう」のような、どの会社にも当てはまる助言は実質的に何も言っていません。
見るべきは根拠が付いているかです。「上位3社中3社が資格や経歴を強調しているが、自社サイトには該当ページがない」のように、何社中何社という数と、実際の表現まで示されているか。そこまであれば、そのまま作業に移せます。
前後で比較できるか
サイトを直したあと、変化を確かめる段階です。ここで必要なのは2つあります。
- 同じ質問・同じ条件で測り直せること。質問の言い回しが変わると、結果も変わります。前回と比べられなくなります。
- いつ何をしたかが記録されていること。複数の施策を同時に入れると、どれが効いたか分からなくなります。
実際、弊社の計測でも途中で質問を5つに増やしたことがあり、言及率20%という数字の中身が前回と別物になりました。記録がないと、こうしたズレに気づけません。
質問を誰が設計するか
最後に、最も結果を左右する項目です。
冒頭の話がそのまま当てはまります。言葉を5通り変えただけで、返ってくる顔ぶれが105種に散りました。採用支援の計測でも、言い回しを少し変えて「RPO」を加えただけで、挙がっていた会社が消えています。
つまりどんな質問で測るかによって、見える景色が変わります。自分で質問を登録する形のツールなら、ここは自力で考えることになります。業界の言葉ではなく、お客様が実際に打つ言葉を選ぶ必要があり、慣れていないと難しいところです。
質問の設計を手伝ってもらえるか、途中で変更できるか。確認しておくと後が楽になります。
AGEO-SCOPEを7つに当てはめると
自社のツールなので、良いことだけ書いても信用されないと思います。7つのポイントに、正直に当てはめます。
いくつのAIを見ているかChatGPT・Claude・Geminiの3つ。Perplexityなどは見ていません
△
1回きりか、続けて測るか毎週日曜の深夜に自動計測。操作は不要です
○
紹介文の中身まで分かるかAIが返した文章を原文のまま全文表示。3つのAIを切り替えて比較できます
○
AIが参照したサイトが分かるかAIが回答を作るときに読んでいたURLを記録します
○
数字で終わるか、次の一手まで出るか自社サイトを読み込んだうえで、優先度と根拠つきの改善提案
○
前後で比較できるか「実施済みにする」を押すと施策を記録し、以降の数字の動きを追跡
○
質問を誰が設計するかこちらで質問案を作成し、確認いただいてから計測を開始します
○
1つ目は△です。見ているのはChatGPT・Claude・Geminiの3つで、Perplexityなどには対応していません。より多くのAIを見たい場合は、他のツールのほうが合います。
残りの6つは、計測を続けるなかで「これがないと判断できない」と感じた順に作ってきた機能です。言及率を記録するだけのツールではなく、分析から改善提案、効果の確認までを1つで回せる形にしています。
LLMO対策の一歩目として
AI検索対策は、何から手をつければいいかが分かりにくい領域です。現状が分からない、やることが分からない、やったあとの効果も分からない。この3つが同時に起きます。
最初の一歩を軽くするために、始め方はこうしています。
申し込みフォームに会社名とURLを入力(1分)
質問の設計こちらで質問案を作成し、確認いただきます
初回計測2〜3営業日で最初のデータをご覧いただけます
毎週更新専用URLを開くだけ。以降は自動で更新されます
質問の設計も計測も、こちらで行います。御社にお願いするのは、初回の申し込みだけです。操作を覚える必要も、毎週ログインして何かを設定する必要もありません。
料金は月額2,980円から。初期費用と解約金は0円、最初の1ヶ月は無料です。自動課金はなく、無料期間が終わる前に連絡があり、継続を希望した場合のみ翌月から請求されます。
できないこと
- 掲載順位や言及の有無は保証できません。AIの回答は日々変動します。
- 集客数の増加はお約束できません。研究レビューでも、引用がクリックや売上につながる証拠は「非常に低い確信度」と評価されています。
- サイトの修正は御社(または制作会社様)で行っていただきます。提供するのは計測・分析・提案・効果測定までです。
LLMO対策という言葉そのものや、進め方の全体像は「LLMOとは」と「LLMO対策の進め方」にまとめています。ツールを使わずに自分で始める場合も、手順は同じです。
参考にした資料
AGEO-SCOPE実測(2026年7〜9月、ChatGPT・Claude・Gemini、Web検索を有効化。7業種のリンク450件の分類/2026年9月18日の用語別ツール計測/2026年9月13日・28日の自社ブランド計測)
Olivier Martinez (Sciences Po), Optimizing Visibility in Generative Engines: A Critical Survey of Generative Engine Optimization (2023-2026), arXiv:2607.14035(2026年7月15日版)
よくある質問
LLMO対策ツールは、どう選べばいいですか?
価格より先に、何を見てくれるツールなのかを確認してください。見るAIの数、計測の頻度、紹介文の中身まで分かるか、AIが参照したサイトが分かるか、改善提案まで出るか、効果測定ができるか、質問の設計を誰がやるか。この7点が違えば、月額を比べても意味がありません。
AIに聞いて、おすすめのLLMO対策ツールを選べますか?
選べません。実際に3つのAIへ5通りの言い方で聞いたところ、挙がったツールはのべ151件・105種で、5つの言い方すべてに共通したのは3つだけでした。公式サイトにたどり着けないツール名も混ざっています。AIの回答は候補を知る手がかりにはなりますが、選定の根拠にはなりません。
LLMO対策ツールとAIO対策ツールは違うものですか?
同じものを指します。GEO対策ツール、AEO対策ツール、AI検索対策ツールも同様です。ただしAIに同じ質問を言い方だけ変えて投げると、返ってくるツールはほとんど重なりませんでした。調べるときは複数の言い方で検索することをおすすめします。
無料で使えるLLMO対策ツールはありますか?
AIに直接質問して回答を記録するだけなら、費用はかかりません。ただし研究では1つの質問につき7〜8回の反復計測が推奨されており、3つのAI分を毎週手作業で記録し続けるのは現実的ではありません。続けられるかどうかで判断してください。