ChatGPT・Claude・Geminiに、都内の美容クリニックについて5つの質問を投げ、のべ110件の院名を記録しました。同じ業界でも、聞かれ方によって挙がる院がまったく違います。
5つの質問を、聞かれ方で2つに分けると、はっきりした差が出ました。
「二重整形」「メンズ脱毛」のように施術名で聞かれると、その分野で広告を大量に出している大手が想起されやすくなります。
AIも同じで、よく見かける名前を先に挙げる傾向があります。
一方、「勧誘がない」「相談しやすい」といった患者側の不安は、大手が打ち出しにくい領域です。ここに個人院が入り込む余地がありました。
今回の計測で、最も大手の割合が低かった質問です。
3つのAIが挙げた19件のうち、大手グループはわずか2件。
残りはすべて、1〜数院で運営されているクリニックでした。
院名の多くは、医師名や地域名を冠したものです。
この質問に答えるとき、AIは各院のサイトに書かれた説明文を参照していました。 「カウンセリングは医師が担当」「必要のない施術は勧めない」といった方針の記述が、そのまま引用されています。
大手は分業制で運営されているため、こうした記述を打ち出しにくい構造にあります。 規模の小ささが、この質問では有利に働いていました。
今回の計測で最も意外だった結果です。
| 質問 | 大手の割合 | 挙がった件数 |
|---|---|---|
| メンズ向けのクリニック | 68% | 19件中13件 |
| 二重整形が上手い医師 | 50% | 26件中13件 |
| 都内でおすすめ(全般) | 33% | 24件中8件 |
| シミ・肝斑の治療 | 27% | 22件中6件 |
| 無理な勧誘がない | 11% | 19件中2件 |
挙がったのは、メンズ脱毛・メンズ美容を専門とする全国展開ブランドが中心。
女性向けの大手グループも、メンズ部門としてそのまま登場しています。
「新しい市場だから入り込みやすい」とは限りませんでした。むしろ、この領域では認知度の差がはっきり出ています。
なお「都内でおすすめの美容クリニック」という最も広い質問でも、大手は33%にとどまりました。 美容医療は競合が多く、AIも1つの答えに絞りきれていない状態にあります。
「都内でおすすめの美容クリニックを教えて」への回答です。
| 挙がった院数 | 他の2つのAIと重なった院 | |
|---|---|---|
| ChatGPT | 8件 | 0件 |
| Claude | 4件 | 0件 |
| Gemini | 12件 | 0件 |
同じ質問なのに、3つのAIすべてに登場した院は1つもありませんでした。 Claudeは4件しか挙げず、Geminiは12件を挙げるなど、回答の粒度も大きく異なります。
患者がどのAIを開くかは、こちらでは選べません。 1つのAIで確認して「うちは出ている」と判断しても、他の2つでは一度も挙がっていない可能性があります。
今回のように、質問の書き方ひとつで結果は大きく変わります。どの聞かれ方で挙がっていて、どこが空いているのか。毎週の数字で確かめられます。