ChatGPT・Claude・Geminiに5つの質問を投げ、計15回の回答に登場した43店を記録しました。上位4つはすべて全国チェーン。ところが、ある1つの質問だけ結果がまったく違いました。
15回の計測を集計した結果です。上位に並んだのは、テレビCMや駅広告でおなじみの名前ばかりでした。
同じ質問の形で恵比寿を調べたとき、上位に並んだのは地元の店が中心で、全体の75%が1〜2店舗のジムでした。銀座・新橋ではその比率が45%まで下がります。
同じ「東京のパーソナルジム」でも、エリアによって土俵の形がまったく違うということです。
「新橋で仕事帰りに通える、40代男性向けのパーソナルジムは?」——この質問だけ、返ってきた顔ぶれが入れ替わりました。
15件中10件が、1〜数店舗で運営されているジムでした。大手が占めたのは3分の1だけです。
他の4問では、大手が53〜64%を占めていました。差を生んだのは質問に含まれる条件の数です。
| 質問に含まれていた条件 | 大手の割合 |
|---|---|
| エリアのみ(銀座) | 64% |
| エリア+性別(女性) | 56% |
| 駅+年代+通うタイミング | 33% |
| エリア+目的(本格ボディメイク) | 53% |
| エリア+価格帯(高くてもいい) | 64% |
「銀座」だけで聞かれると、AIは知名度の高い店から挙げます。しかし「新橋」「40代男性」「仕事帰り」と条件が重なるほど、条件に合う店が前に出てきます。大手はすべての条件に最適化しているわけではないからです。
銀座という土地柄を考え、あえてこう聞いてみました。
返ってきたのは、RIZAP・BEYOND・24/7ワークアウト・UNDEUX SUPERBODY。大手が64%を占め、他の質問と変わりませんでした。
価格の上限を外しても、顔ぶれはほとんど動きませんでした。AIは「質が高い」を判断する材料を、十分に持っていない可能性があります。手がかりが少ないとき、AIは名前をよく見かける店を挙げます。
逆に言えば、「なぜ高いのか」がWeb上に書かれていれば、そこで差がつく余地があるということです。設備、トレーナーの経歴、対応人数の上限——AIが引用できる形になっているかどうかが分かれ目になります。
AIが店舗を紹介するときに使っていた言葉を数えました。恵比寿での調査結果と並べています。
| AIが引用していた言葉 | 恵比寿 | 銀座・新橋 |
|---|---|---|
| 完全個室 | 47回 | 12回 |
| 女性専用 | 33回 | 14回 |
| 手ぶらOK | 22回 | 1回 |
| 食事指導・食事管理 | — | 17回 |
| 月額制・都度払い | — | 10回 |
| 医師監修・リバウンド保証 | — | 8回 |
「手ぶらOK」は、恵比寿で22回引用されていたのに、銀座・新橋では1回でした。代わりに「食事指導」が17回。オフィス街と住宅・商業エリアでは、AIが拾う条件そのものが違います。
恵比寿の調査では「実績」の引用がわずか3回でしたが、銀座では医師監修やリバウンド保証といった「根拠」に関わる言葉が増えています。どの言葉を打ち出すべきかは、エリアごとに測ってみないと分かりません。
今回のレポートは、5つの質問を1回ずつ投げた結果です。実際のAIの回答は毎回変わるため、継続して測らなければ、それが実力なのか偶然なのか区別できません。