REPORT / 2026.09 BtoB SaaS

AIに「中小企業におすすめの
システムは?」と聞いたら、
44件中42件が別カテゴリでした。

ChatGPT・Claude・GeminiにBtoB SaaSに関する5つの質問を投げ、挙がった製品を記録しました。カテゴリ名を1語省いただけで、返ってくる答えがまったく別のものになりました。

この質問で挙がった製品のカテゴリ内訳意図したカテゴリの製品は、44件中2件だけでした
Q.「従業員数100名以下の中小企業におすすめのシステムは?」
勤怠管理
11件
経費精算
6件
ERP・会計
6件
営業支援・CRM
5件
グループウェア
3件
電子契約
2件
その他
9件
意図したカテゴリ
2件
44件中 2件直前まで同じカテゴリの話をしていても、その質問に「カテゴリ名」が書かれていなければ、AIは別の話として処理します。
調査対象
ChatGPT / Claude / Gemini
質問
5問 × 3AI = 15回
登場した製品
のべ123件
条件
3AIともWeb検索を有効化
所見 01

AIは、直前の会話を覚えていません

今回の計測では、5つの質問すべてが同じカテゴリのSaaSについてのものでした。しかし3問目だけ、質問文にカテゴリ名を入れませんでした。

カテゴリ名を入れた質問
Q.「導入シェアが高い◯◯システムを5つ比較して」
3つのAIとも、正しいカテゴリの製品のみを挙げました。
しかも3AIすべてに共通する製品が3つ。顔ぶれがほぼ一致しています。
カテゴリ名を省いた質問
Q.「従業員数100名以下の中小企業におすすめのシステムは?」
返ってきたのは勤怠管理・経費精算・営業支援・電子契約
44件のうち、意図したカテゴリの製品はわずか2件でした。

「システム」という言葉は、何も指定していないのと同じです

人間が読めば文脈から察しがつきますが、AIは1つの質問を独立した入力として処理します。 書かれている条件は「従業員数100名以下」「中小企業」の2つだけ。 この条件に合う製品を探した結果、ジャンルを問わず中小企業向けSaaSが並んだということです。

なお、Geminiはこの質問だけで29件を挙げました。他の質問では5〜8件です。 条件が曖昧なほど、AIは候補を広げて答えようとする傾向が見られました。

所見 02

BtoB SaaSでは、
3つのAIが同じ製品を挙げました。

質問にカテゴリ名が入っている場合、3つのAIの答えはよく一致していました。これは他の業種の調査結果と大きく異なります。

調査した業種3つのAIすべてに登場
BtoB SaaS(カテゴリ名あり)3製品
不動産会社(世田谷区)1社
パーソナルジム(恵比寿)0社
人材紹介(エンジニア採用)0社
税理士事務所(新宿区)0社

店舗や士業とは、構造が逆でした

エリアで探されるビジネスでは、AIごとに挙がる名前がまったく違いました。
一方、BtoB SaaSは上位が固定されています。比較記事やレビューサイトが充実しており、 3つのAIが同じ情報源を読んでいるためだと考えられます。

つまり「どのAIで見ても、同じ製品が上位にいる」ということです。 裏を返せば、その枠に入っていない製品は、どのAIでも挙がりにくい状態にあります。

所見 03

ただし1問だけ、
ChatGPTが別の世界を見ていました。

「人事評価の運用がしやすいツールを探しています」という質問です。カテゴリ名は入れていません。

 挙がった製品数上位3製品を含むか
ChatGPT7件0件
Claude5件3件
Gemini8件2件

ChatGPTが挙げた製品は、他の2つのAIが1つも挙げていません

他のAIで上位に並ぶ製品を1つも含まず、あまり見かけない名前が並びました。 さらに、同じ製品名が表記だけ変えて2回登場するという現象も起きています。
同じ質問でも、開いたAIによって示される選択肢がまったく違うということです。

1つのAIで確認して「うちは出ている」と判断しても、他のAIでは一度も挙がっていない可能性があります。 発注者がどのAIを開くかは、こちらでは選べません。

所見 04

「◯◯の代わりは?」と聞くと、
その製品自身が返ってきます。

特定の製品名を挙げて「代わりになるツールや類似サービスはありますか?」と質問しました。

3つのAIすべてが、指定した製品自身を回答に含めました

「代わり」を尋ねているにもかかわらず、その製品が比較対象の1つとして並びます。 AIは競合を列挙する際、基準として元の製品を提示する傾向があるようです。

この質問は、他の質問と比べて挙がる製品数が多くなりました。Claudeは14件を挙げています。 比較検討の段階にある発注者は、こうした聞き方をする可能性があります。

競合の名前で聞かれたときに、自社が候補に入るかどうか。 これも計測できる項目のひとつです。

AGEO-SCOPE とは

AI検索での立ち位置を分析し、
次の一手までお伝えします。

今回のように、質問の書き方ひとつで結果はまったく変わります。どの聞かれ方で挙がっていて、どこが空いているのか。毎週の数字で確かめられます。

1. 毎週、3つのAIで自動計測御社に合わせた質問を設定し、Web検索を有効にした、発注者と同じ条件で計測します。操作は必要ありません。
2. 競合分析気になる競合3社を指定して、自社と同じ表で比較。ご指定がない場合は、よく登場する上位3社を自動で表示します。
3. 根拠つきの改善提案上位製品の紹介文と、御社サイトの実際のページ構成を突き合わせます。「上位◯社中◯社が〜」という形で、優先度つきに。
4. AIが読んでいるサイトが分かるAIが回答を作るときに実際に参照したURLを記録します。どの比較メディアに載れば拾われやすいかが見えてきます。
5. 直ったかどうかを追跡サイトを直したあと、AIの回答が実際に変わったのか。ここが、ご自身では確認できない部分です。
今回のレポートは、5つの質問を1回ずつ投げた結果です。
1回では、実力なのか偶然なのかが分かりません。
どの質問で挙がっているのか。何を書けば載るのか。毎週の数字で確かめられます。

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